話せるブログ 第64回 感性&思考「歯科医の基礎トレーニング」

この連載について
一人ひとりの答えが違う歯科医療。そんな中、話せる歯科医は、患者さんの言いなりでもなく、自分勝手でもない。科学的な根拠も大事だけど、ときに感覚やあいまいさを優先する。ではいったいどんな歯科医が話せる歯科医なのか? 私、内藤の経験や物語をとおして、話せる歯科医をひも解いていきます。ここには、これからの歯科医療における答えの決め方のヒントがあるはずです。

今私はひそかに訓練
していることがあります。

それは絵を描くこと。

絵を描くこと自体、
やってみると楽しいですし、
やっている間
集中すると疲れるのですが、

ストレス解消にもなっています。

特に好きなのは、
人の顔を描くこと。

実際に絵を描いてみると、
いかに人の顔の構造を
理解していなかったかが
良くわかります。
構造的に理解していないと、
何だかつじつまの合わない絵に

なってしまいます。

絵を学んで思うことは、
良くみることの重要性。
そして、
実際に見えていない部分の
構造を理解していることの
重要性。

私は歯科医なので、
人の顔の下半分に
意識がいきますし、
その部分の構造については
良く理解しているつもりでした。
でも絵を描くと、
よりその構造の理解が
深まりますし、
構造を理解していることで、
絵も描きやすいことを
実感します。

どんなスポーツをするにも
基礎トレーニングは必要です。

ピッチャーでも、
走りこんだり、
握力を鍛えたり、
投げることばかりが、
トレーニングではありません。

自分の特性を最大限活かした、
自分だけの球を投げる。

そのために自分と向き合い、
足りないところや、
伸ばすところを見極めて、
トレーニングをするのだと思います。

歯科医も臨床能力を上げるために
トレーニングが欠かせません。

もちろん、
ピッチャーが実際に投げ込むように
実際に治療を行う訓練は大事ですが、
基礎トレーニングも行うべきだと思うのです。

で、良い基礎トレーニングの一つが、
描くことだと感じるのです。

描くことで間違いなく
歯科医の臨床能力は
上がると思います。

なぜなら、描くことで
次の3つの力が上がっていくと
感じるからです。

①正確にみる力
②みたものを再現する力
③頭の中のイメージを具現化する力

これらは歯科医の臨床上、
とても重要な力です。

そして描くことの積み重ねは、
言葉で理解するのではなく、

何となく感じたり、
ぼんやりとあいまいに捉えたり、
そんな感性ともいえる臨床能力が
少しずつ磨かれていくような
気がしています。

(次回へ続く)

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