教えて内藤先生 第25回 「歯科医は左利きでも大丈夫?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の常識や日常がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
8月13日って左利きの日らしいね?

ゆめは君
左利きの日?そんなのあるんだね。

内藤先生
そうみたいだね。左利きの人の生活環境を良くしようっていうのが目的みたいだよ。

ゆめは君
左利きの人は不便なことが多いのかな?

内藤先生
そうなんだと思うよ。右利きの人が多いから、色んなことが右利き用につくられてるもんね。

ゆめは君
たとえばどんなものあるっけ?

内藤先生
改札とかも右利き用にできるし、実は歯科医療で使う器械や道具も右利き用でつくられていることがほとんどだね。

ゆめは君
え?じゃあ左利きの人は歯科医になったら大変だね?左利きの人っていないの?

内藤先生
いやいるよ。実は先生も左利きなんだよ。

ゆめは君
そうなの?でも書いたりするのは右で書いているよね?

内藤先生
うん、右で書いてる。

ゆめは君
歯を削るのは?

内藤先生
右でしてる。

ゆめは君
右でするようになおしたの?

内藤先生
子供の頃から、書くことは右でしてたから、歯を削ることはその延長線でできたかな。

ゆめは君
何を左でするの?

内藤先生
ボールを投げたり、改札に切符をいれたり、鍵を開けたり。あと、ペットボトルのキャップを開けるのも左かな。

ゆめは君
蹴るのは?

内藤先生
右かな。

ゆめは君
ぐちゃぐちゃだね。

内藤先生
そう、ぐちゃぐちゃ。でもね、最初は右で投げてたんだよ。ただ少年野球をやってて、あまりにも下手で上達しなかったらしいんだよ。小学2年くらいかな?

ゆめは君
へえ。それで?

内藤先生
そのとき親が、左で投げさせたらどうかってためしたら、それが結構うまかったらしくて。

ゆめは君
それから左投げに?

内藤先生
そう。でも打つのは右のままだったけど。

ゆめは君
それってめずらしいよね?

内藤先生
そう。野球で今まで、左投げ右打ちって人あんまり見たことない。

ゆめは君
逆は結構いるけどね。だって左投げは良いけど、左打ちの人の方が有利だもんね。左利きであえて右打ちにする人いないし。

内藤先生
そうみたいだね。中学からはバスケットボールを始めたけど、それは左でやってたよ。でも卓球とかバドミントンは右だったな~。

ゆめは君
バレーボールは?

内藤先生
スパイクは左で、サーブは右。

ゆめは君
いやいやもはやどっち利きかわからん。

内藤先生
歯科治療を行う環境は、右利き用につくられているから、当たり前に右でやってることが多くなってるのかもね。

ゆめは君
でも本当は左の方が良いの?

内藤先生
正直、力や感覚が良いのは左だと思う。どちらかというと右は環境的な問題で勝手に訓練されてきたって感じかな。

ゆめは君
じゃあ歯医者さんは純粋な左利きの人だと困る?

内藤先生
正直最初はちょっと困るとは思う。でもそこで乗り越えると逆に有利になるとも思うよ。

ゆめは君
そうなんだ?

内藤先生
どこの世界でも結構言われるかもしれないけど、歯科治療を行う上でも、利き手じゃない手、つまり左手の使い方が大事って言われるんだよね。特にレベルが高くなるほど。研修時代の指導医の先生で、すごく手術の上手な先生は、どっち利きか分からないくらい両手使ってた。どうも実は左利きって話だったけど。

ゆめは君
へえ。

内藤先生
間違いなく言えることは、左手をうまく使える人は相当努力している。だから治療が上手な可能性が高い。右利きなら相当左手の訓練を積んでいるし、元々左利きなら、右で治療するのに相当訓練を積んでいるし。

ゆめは君
なるほど。じゃあ歯科医は左利きでも大丈夫?

内藤先生
その質問に答えるとしたら、大丈夫って答えるよ。今だと、左利きの器械もあるし、訪問診療で使うような持ち運びの器械もあるし。環境的にも困らなくなってきてるかな。

ゆめは君
それならそんなに困らないね?

内藤先生
でも右利きの人が通らない道を通ることになるからそれなりの努力はいるよ。だからこそ違う景色が見えるし、気づいたらすごい所に辿り着いているかもしれない。

ゆめは君
なんかそれっぽい良さげなこと言うね。

内藤先生
はい、先生も左利きですので。努力します。

(次回へ続く)

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