この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。
内藤先生
話せる歯科医
ゆめは君
辛口な小学校5年生
すごくおっきくてはっきりしてた!しかも本当に橋がかかったみたいになってたんだよ!こんな感じ!
へえ。そんなはっきりした虹は先生も見たことないな。実際に見てみたいね。
先生はあんまり虹見たことないの?僕よく見る気がするけど。
あんまり見たことないかな。すごいね。じゃあ、ゆめは君は虹男だね。
ほら、晴れ男とか、雨男とか言うから、虹男もいるのかなって。
でも確かに、自分はよく見るよなとか、自分に起きる確率が高いなって思うことって何となくあるよね。
まあ、自分がそういう行動や習慣をしているってこともあるんだろうけど。
そうだね。ゆめは君で言ったら、良く空を見ている習慣があるとか。
だから人より虹が出てることに気付きやすいってのもあるかもね。
たとえば歯のことで言ってもね、その人の行動や習慣で起きやすいことって決まってくるからね。
起きやすいことが決まるって虫歯になりやすいとかってこと?
そうだね。虫歯とか歯周病とか、歯の問題ってかなりの部分が生活習慣病なんだよね。だから行動や習慣でかなり変わってくるんだよ。
へえ。その人の行動や習慣で歯も悪くなるかどうか決まるっってこと?
そうだね。だからたとえば、その人の職業ってかなり関係しているよね。
職業?職業によって歯が悪くなるかどうかが決まるってこと?
もちろんそれですべてが決まるわけではないけど、傾向はあるよね。だって職業によってその人のの行動や習慣って変わってくるじゃない?だから歯科医療を行う上では、患者さんの職業を聞くことってすごく大事なんだよね。
そうなんだ?じゃあ患者さんの職業をわざわざ聞くってこと?
うん、聞くよ。その人の行動や習慣を知るためにね。それがわからないと良い提案ができないと思うからね。
生活実態に沿ってない提案や治療方針では意味が無いしね。
(次回へ続く)
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