教えて内藤先生 第55回 「歯を抜いた後、どんどん痛くなってるけど大丈夫?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
この前、地元の兄から連絡があってね。

ゆめは君
ん?先生のお兄ちゃん?どうしたの?

内藤先生
歯科医院で親知らずを抜いたんだけど、抜いた後、3日くらいしても痛すぎるからどうしたら良いかって。

ゆめは君
そうなんだ?で、どうしたの?

内藤先生
痛みについては、何とか痛み止めで抑えるしかないよね。それにその日は休みだったから歯科医院もやっていないっていうしね。

ゆめは君
かわいそうに。

内藤先生
いや痛くてつらいのは本当良く分かるんだよ。自分も親知らず抜かれたときは、本当痛かったし。

ゆめは君
ふつうはどれくらい痛みが続くの?

内藤先生
だいたい2~3日くらいがピークで、その後からはだんだんマシになる。1週間もすればだいぶ落ち着くかな。

ゆめは君
じゃあ今は痛くて当たり前?

内藤先生
そうだね。3~4日後くらいから、さらにどんどん痛くなる場合には傷の治りがうまくいっていないことがあるかな。

ゆめは君
傷の治りがうまくいっていないって?

内藤先生
歯を抜いた後の傷の治りだけどね。歯を抜いた後、そこには大きな穴ができる。その穴は血のかたまりで埋まる。それが肉に置き換わって、さらに骨に置き換わる。最初に血のかたまりがうまく穴にとどまっていないと、肉ができないで骨がむき出しになっちゃう。

ゆめは君
骨がむき出し?

内藤先生
歯ってあごの骨に埋まってるからね。抜いた直後は、その穴は骨がむき出し。そこにかさぶたができてそれが肉に置き換わっていくんだけど、骨がむき出しのままのことがある。

ゆめは君
骨がむき出しだとどうなるの?

内藤先生
痛みがすごく強い。これを専門用語でドライソケットっていうんだけどね。乾いた穴って感じかな。

ゆめは君
なるほど。乾いて骨がむき出している穴ね。

内藤先生
兄の場合、3日くらいして、どんどん痛みが強くなってるって言ってたからドライソケットの可能性はあったけどね。

ゆめは君
そのドライソケットになってたら、歯医者さんに行った方が良い?

内藤先生
治りは少し遅いけど、大体の場合には、日にち薬で良くなることが多い。ただ明らかにドライソケットだったら、歯科医院に行って処置を受けた方が早く治る。

ゆめは君
先生のお兄ちゃんは処置をうけたの?

内藤先生
うん。休みあけにまだ痛すぎたみたいで、歯科医院に行ったって。

ゆめは君
どうだったの?

内藤先生
ドライソケットだったらしく、軟膏をつけたガーゼを入れたら痛みがだいぶ無くなったって。

ゆめは君
よかったよかった。

内藤先生
処置しなきゃいけないドライソケットってそんなに頻度は高くないんだけどね。

ゆめは君
ちなみにちゃんと抜いた後の傷が治るのにはどれくらい時間がかかるの?

内藤先生
肉に置き換わるのは数週間。骨がちゃんとできて治るのには半年くらい。

ゆめは君
え?結構時間かかるんだね。

(次回へ続く)

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