教えて内藤先生 第80回 「子供が描く絵は大人には描けない?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
ゆめは君て絵を描くの好き?

ゆめは君
え?絵を描くこと?どんな絵?

内藤先生
いやどんな絵でも良いんだけどね。

ゆめは君
自由に描いても良いなら好きかな。上手いか下手かはわからないけど。

内藤先生
ゆめは君はどんな絵を描くのかな?見てみたいけどね。

ゆめは君
いや全然大したことないと思うけど。

内藤先生
子供の描く絵って絶妙にかわいいよね。

ゆめは君
絶妙?

内藤先生
うん。絶妙。ちょうどよくバランスが悪くて何だかダサいんだけどそれがかわいい感じに仕上がっているというか。

ゆめは君
へえ。先生もそんなの描けるんじゃないの?

内藤先生
いや描けないよ。あるクリエイターさんが言ってたんだけど、大人にはそういう子供が描くような絵は描けないって。

ゆめは君
え?そうなの?できそうだけど?

内藤先生
いや大人がそういう子供の絵のように描いても、どこか邪が入っちゃって絶妙にかわいくはならないんだって?

ゆめは君
邪が入っちゃうってどいうこと?

内藤先生
かわいくしようと狙っている感じがするってこと。それがバレちゃうんだって。

ゆめは君
へえ。そうなんだ?

内藤先生
そうみたい。だから子供には子供のときにしか描けない絵があるってことなんだよ。

ゆめは君
なんでなんだろ?

内藤先生
ねー。やっぱり子供は感性のまま絵を描くからなのかなって。

ゆめは君
感性のまま?また難しいこと言うね。

内藤先生
いやごめん。感じたまま素直に絵を描くと言うか、悪く言ったらあまり深く考えずに描くというか。

ゆめは君
何も考えずに絵を描くてことかな。

内藤先生
う〜ん。そういうと何だか良い表現じゃないけど。大人は考え過ぎなんだと思う。

ゆめは君
大人は考え過ぎ?

内藤先生
何の絵を描いてるのかとか、その形が適切かどうかとか、常識的かどうかとか、それが誰にどういうふうに見えるかとか。

ゆめは君
え?そんないろんなこと考えて絵を描いてるの?

内藤先生
もしかしたら大人もそこまで自覚はしていないかもしれないけど。つまり大人は絵に自分の解釈がすごく入ってくるような気がするんだよね。

ゆめは君
子供でも、何の絵を描いているのかって考えてはいると思うけど?

内藤先生
子供なりに考えているのかもしれないけどね。まあ、このことも先生の勝手な解釈だからね。大人はすぐに解釈して、合理的な絵を描こうとする。

ゆめは君
うわ!わかりにく!

内藤先生
はは。難しいね。でも子供の頃に描けて絵も大人になるとだんだん描けなくなる。大人になるにつれて何かが失われていくのかもしれないね。

ゆめは君
それは何だか寂しいね。

内藤先生
だってこの前、自分の子供が描いた絵を見て、自分には絶対描けないなって思ったよ。それがこれ。

ゆめは君
え?何この絵?でもなんかかわいいかも。

内藤先生
でしょ?これが絶妙なかわいさ。

ゆめは君
確かに。真似しようと思ってもどこかちがくなりそう。

内藤先生
そうなんだよね。ちなみにあわあわ君ていう謎のキャラクターらしいよ。

ゆめは君
すごい感性です

(次回へ続く)

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