教えて内藤先生 第79回 「人はやれと言われてもやらないもの?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
ゆめは君は親に勉強しなさいって言われる?

ゆめは君
うん、言われるよ。あんまりしてないけど。

内藤先生
へえ。言われるんだね。でもなんで勉強しなさいって言われても勉強してないんだろう?

ゆめは君
え?なんでかな?勉強が好きじゃないからかな。もっとやってて楽しいことあるし。ゲームとか。

内藤先生
そうだよね。好きじゃないことをやれって言われてもなかなかできないよね。

ゆめは君
先生は勉強好きだったの?

内藤先生
いや全然好きじゃなかった。

ゆめは君
でも歯医者さんになるには勉強しなきゃだったんじゃないの?

内藤先生
歯医者になろうって思ってからは勉強したけどね。でも20歳くらいまでは全然勉強してなかったなって思う。

ゆめは君
そうなんだ?

内藤先生
うん。全然好きじゃなかったし、なんで勉強しなければいけないのかも分からなかったしね。

ゆめは君
たしかに〜。皆がやってるし、やらなきゃいけないものなんだって当たり前に思ってたけど、なんで勉強しなきゃいきないんだろう?

内藤先生
それってすごい難しい質問だよね。正直勉強って言ったら、学んでることすべて勉強なんだけど、ゆめは君が勉強しなさいって言われるのは国語とか算数とかのことだよね?

ゆめは君
そうだね。体育とか図工とかは好きだからね。

内藤先生
そっか。それ自体が楽しかったり好きなものは、あんまりやれって言われないもんだよね?

ゆめは君
そうそう。やりたくないことばっかりやれって言われる気がする。

内藤先生
はは。でも勉強しなさいっていうのは、ちゃんと歯磨きしなさいっていうのと一緒だね。

ゆめは君
ほんと、勉強とか歯磨きとかめんどくさいことはやれって言われるけど。楽しいことはやれってあんまり言われない。

内藤先生
楽しいことはほっといてもやってるから言わなんだろうね。でも勉強とか歯磨きはほっといたらやらないからやれって言われるのかな。

ゆめは君
そりゃめんどくさいから言われなきゃやらないけど。

内藤先生
楽しくもないめんどくさいことってなんでやらなきゃいけないのかわからないとなかなかやれないよね。

ゆめは君
そうだね。先生はやっぱ勉強した方が良い思う?

内藤先生
う〜ん。やっておいて損はないよね。ただもしそういう勉強以外に自分が本当に興味をもつことがあるならそれも絶対一生懸命やるべきだよね。

ゆめは君
損はないか。勉強してて何か得することあった?

内藤先生
そうだね。一応、世の中のルール的には受験で学校に行かないとできないこともあるからね。その受験に合格するために勉強しなさいっていうのが一般的だよね。学校行かないと歯医者できないし。

ゆめは君
そっか。でも受験勉強っていうのが嫌だよね。

内藤先生
やりたいことをやるにはまずやりたくないことをやらないといけないみたいな感じはあるかな。そこで試されてるというか。努力できる人かどうかってことなんだと思うんだけど。何やるにも楽しいときばっかりじゃないからね。

ゆめは君
ゲームでいったらレベル上げみたいなものかな?

内藤先生
そうだね。受験は基礎レベルを上げて、それで競争しているようなものかな。

ゆめは君
あんまり競争も好きじゃないんだよね。先生は競争好き?

内藤先生
子供の頃は結構好きだったかな。でも大人になるほど競争は好きじゃなくなってきたかな。競争も嫌だし、周りと比較されること自体が嫌になってきた感じ。

ゆめは君
へえ。

内藤先生
競争とか比較とか、それについても今度話したいテーマではあるけど、今日本当は言いたかったことがあってね。

ゆめは君
あ、何か言いたいことがあったわけね。

内藤先生
そうそ。人はなんでそれをやるのか、やらないといけないのかってことが、自分で納得できて必要だと感じたら勝手にやっていくってこと。やれって言っても人はなかなかやらないものだからね。

ゆめは君
そういうことが言いたかったのね。でもそれが難しそうだけど?

内藤先生
うん。それが難しい。ただ歯科治療をする上でもすごくそれって重要なことでね。だからどうやったらそれができるのかってことを話したかったんだけど、長くなってきたからまたの機会に話しましょう。

ゆめは君
おけです。

(次回へ続く)

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