教えて内藤先生 第56回 「歯磨きって一生続けなければならないの?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
患者さんの中でたまにね、歯磨きっていつまで続けなければいけないんですかって聞いてくる人がいるんだけどね。

ゆめは君
歯磨きをいつまでするか?あんまり考えたことなかったけど。

内藤先生
健康的に生きていくためには歯磨きはした方が良いから、一生続けないとっていうのが回答になるんだけどね。

ゆめは君
めんどくさくてしないときもあるけど。

内藤先生
たまにはあるよね。歯磨きせずに寝てしまうときとか。

ゆめは君
先生もあるの?

内藤先生
そりゃあるよ。今はかなり気を付けているけど、それでもいつの間にか寝ちゃっていることあるし。これまでの人生を振り返ったら数え切れないほどある。

ゆめは君
でも患者さんにはそれじゃダメって言うでしょ?

内藤先生
うん。正直、自分ができていないことも患者さんにはやった方が良いって言うこともある。

ゆめは君
まあ、そりゃそうか。

内藤先生
患者さんが、歯磨きをいつまで続けるんですかっていうとき、それは歯磨きが苦になってるんだと思うんだよね。歯科医や歯科衛生士は、歯磨きの重要性を伝えて、しっかり磨いてもらえるように、色んな提案するから。

ゆめは君
色んな提案?

内藤先生
うん。歯ブラシはこれを使って、歯と歯の間には糸ようじを通して、ここには歯間ブラシを使って、歯磨き剤はこれ使って、その後、うがい薬でうがいして、などなど。これを守る真面目な人は歯磨きに10分以上かけていることもある。

ゆめは君
すごいね。

内藤先生
10分以上やるってなかなかしんどいよ。しかもそれを1日3回やるって相当ハード。この2~3か月の治療期間だけというふうに期間が決まってたら何とか頑張れるかもしれないけど、一生続けるとなるとそれはなかなかむずかしいよね。

ゆめは君
それは苦にもなるね。一生やるってちょっと辛い。

内藤先生
自分たちが患者さんに対して、治療のレベルで丁寧に磨いていたら結構時間てかかるものだけど、それを自分自身に毎日しているかってできていないし。

ゆめは君
それを患者さんにやれってのはコクだね。

内藤先生
本当そう思う。ただ少し厳しめにやらないと治療結果としては良くならない部分もある。

ゆめは君
治療結果が良くならない?

内藤先生
歯科医側が、まぁできなくてもしょうがないよねっていう感じだとね。ほら、ダイエットとかトレーニングとかでも厳しく徹底されて管理される方が効果が出るでしょ?

ゆめは君
あ、たしかに。

内藤先生
厳しく徹底管理されれば結果は出やすい。それが、できない日があってもしょうがないですよねって許してたらいつまでも結果は出ないでしょ?

ゆめは君
そうだね。先生に怒られるから宿題やんないとみたいな。

内藤先生
患者さんの協力度で結果が変わるものは、患者さんにいかに頑張ってもらえるかが大事だからね。治療として危機感をもってやってもらわないといけないこともある。

ゆめは君
でもそうやって治療期間は何とか頑張ってもらったとして、患者さんはその後続けるのが苦になっちゃんだよね?

内藤先生
そう。もちろん治療期間頑張ったらそれが当たり前になって、苦じゃなくなれば続けてもらったら良いんだけど、治療期間頑張ってそれが習慣としては苦になる場合には、今度は手を抜く方法も一緒に考えないといけない。

ゆめは君
手を抜く方法?

内藤先生
うん。定期的に状態を確認しながら、日常的に苦にならないで続けていける方法にしていかないと。歯科医も歯科衛生士もそれを一緒に考えないといけないと思う。

ゆめは君
あ、それはありがたいね。

内藤先生
いっとき頑張るのは簡単だけど、習慣化して続けていくレベルに落とし込むのは実はとてもむずかしい。

(次回へ続く)

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