教えて内藤先生 第64回 「山本五十六の言葉はすごい?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
ゆめは君は山本五十六っていう人を知ってる?

ゆめは君
やまもといそろく?昔の人?

内藤先生
そう。

ゆめは君
知らない。有名なの?

内藤先生
そうだね。海軍大将だった人。

ゆめは君
え?じゃあワンピースでいうと誰?

内藤先生
サカズキって感じかな。

ゆめは君
それはすご。で、その山本五十六がなんだっけ?

内藤先生
色んな名言を残しているんだよね。

ゆめは君
名言?たとえば?

内藤先生
有名なのは、「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。」

ゆめは君
へえ。なんか聞いたことあるかも。

内藤先生
あ、そう?すごいね。

ゆめは君
何となくね。でもなんで急にその人の話?

内藤先生
いや先日話の流れから患者さんに山本五十六の話をしたからね。

ゆめは君
ん?患者さん?なんでそんな話になるの?

内藤先生
いや出身はどこかって聞かれて、新潟県の長岡市ですって答えたんだけど、長岡市の説明をするのに、有名な何かを伝えたくてね。それでまず出てきたのが、長岡花火。そして山本五十六。

ゆめは君
へえ。花火も有名なんだね。

内藤先生
そそ。子供の頃から、長岡の花火は日本一なんだよって育ったからね。県外に出たら誰もそんなこと言ってなかったけど。

ゆめは君
あれま。

内藤先生
でもすごいけどね。で、山本五十六の名言だけど、これも子供の頃から良く聞かされてたけど、子供のときはあまりピンと来なくてね。何となく言葉の響きだけが頭に残っていた程度だった。

ゆめは君
あ、一緒だね。

内藤先生
でも大人になってからその言葉に触れるととても響く。そしてすごさに気付く。しかもその先があったことを大人になってから知ったしね。

ゆめは君
その先?

内藤先生
そう、人は動かじの先。

ゆめは君
続きがあるってことね。

内藤先生
うん。「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」って。

ゆめは君
おー。

内藤先生
この言葉を持っているかどうかで、仕事においても家庭においても、人との関わり方が変わってくるし、これまでにも助けられてきた実感がある。

ゆめは君
へえ。山本五十六さんかあ。すごい人なんだね。新潟県長岡市の英雄だね。

内藤先生
言葉の力ってすごいなって思うし、そんな言葉を残した山本五十六も本当すごいよ。

(次回へ続く)

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