この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の常識や日常がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。
内藤先生
話せる歯科医
ゆめは君
辛口な小学校5年生
先生は、所属先のホームページに自分のブログを書いてるんだけどね。
5年前くらいに所属先の院長からブログをやらないかと言われてね。
そうだね。当時はあんまりやりたいとは思っていなかったかな。特別そんなに自分が発信することはないって思ってたし。そんな暇があったら勉強やスキルアップに時間を使いたいとも思ってたかな。
そうなんだ?今は自分で個人サイトまでつくって発信しようとしてるのにね?
そう。今は発信したいって思ってる。なんでこういう内容が発信されていないんだろうって思うことも出てきたから。
そのブログにね、当時の診療に関わる情報を書いていたんだけど。
そう。できるだけ患者さんの疑問が解決できるようにと思って。でもね、5年も経ったら全然変わってるんだよ。
正しくないってことはないけど、古いってこと。もちろん変わらない部分もあるけど、変わってきたことも多い。
変わったっていうのは、内藤先生の中で変わったってこと?
自分自身の知識やスキルアップもあるし、時代の流れで歯科医療全体が変わってきたこともあるよ。歯科材料もどんどん改良されているし。
で、そのブログは今、パソコン用のものしかないから、とても見にくくなっているし、今はスマホの時代だからあんまり見られていないと思ってたんだけど。
うん、このあいだ調べてもらったら、このサイトより断然。
特に、神経を取るか取らないかとか、虫歯を削るか削らないかとか、そういう記事は良くみられているみたい。
そうだね。それなのに、自分の判断基準やスキルが昔と変わっているから、その記事を読んだ人には申し訳ないって思う。
所属医院からもそれを言われているよ。ブログをスマホ用に見やすくしようとも。いずれにしても読んでくれている人にちゃんとした情報を提供しないととは思っているよ。
そう。そのときは正しいと信じてやっていることでも、数年後にはそれは正しくないこともあるなって。
うん。歯科医もタイミングによって答えが変わるってこと。歯科医療の進歩もあるし、歯科医自身の知識もスキルも思いも変わっていく部分があるし。
なるほど~。じゃあさ、いつのタイミングで内藤先生に会うのが良いの?
(次回へ続く)
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