教えて内藤先生 第78回 「歯医者さんは運転手さん?」

この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。


内藤先生
話せる歯科医

ゆめは君
辛口な小学校5年生

内藤先生
この前ある患者さんにすごく教えられたなってことがあってね。

ゆめは君
何を教えられたの?

内藤先生
それはね、患者さんは、治療結果より治療プロセスで歯科医を判断してるってこと。

ゆめは君
治療結果より治療プロセス?

内藤先生
そう。

ゆめは君
治療プロセスって?

内藤先生
あ、治療プロセスっていうと、結果にいたるまでに、何をしたかってことだよね。そうだな~、たとえばゆめは君がどこか車で旅行に行きたいとするよね?

ゆめは君
ん?車で旅行?

内藤先生
そう。旅行でいうと、治療結果っていうのは、どこにいくかっていう目的地みたいなものなんだ。

ゆめは君
治療結果は旅行でいう目的地?

内藤先生
うん。でもゆめは君は車の運転免許持っていないよね?

ゆめは君
うん、持っていない。小学生だからね。

内藤先生
じゃあ車を運転してくれる誰かと行かないとだよね。その運転してくれて一緒に目的地まで連れてってくれる役割の人が歯科医だと考えてみて。

ゆめは君
歯医者さんと一緒に旅行?なんだかややこしいな。

内藤先生
はは。で、その運転してくれている人がどんな運転をしてとか、どんな道を通るのかとか、あるいはどんな会話をしてとか、そういうのがプロセスってこと。

ゆめは君
あ、そっか、プロセスを分かりやすく説明してくれてたのね。

内藤先生
そそ。わかりにくい?

ゆめは君
いや何となくわかるかな。治療結果はどこにいくかで、治療プロセスはどんな人とどんな運転でどんな道を通るのかとか、そういうイメージってことだよね?

内藤先生
そのとおり。で、ここからが本題で、患者さんは治療結果より治療プロセスで歯科医を判断しているって話ね。

ゆめは君
そういえばそういう話だったね。でもたしかに、一緒に旅行に行けば、どこに着いたかより、着くまでの間でその人のことが良く分かるね。

内藤先生
おー、さすが!そのとおり!もちろん目的地に着くことは大事なんだけど、その人がどんな運転をしてどんな道を通って、さらにどんな会話をしてっていう目的に着くまでのプロセスは大事だよね。

ゆめは君
たしかにね。着いたときに車酔いでうげーってなってたりしたら最悪だしね。

内藤先生
そういうこと。どんな人が運転するかで、目的地に着いたときの気分も違ってくるからね。で、その運転してくれた人が良かったかを判断するときに、ちゃんと目的地に着いたかで判断する?どんな運転をしていたかで判断しない?

ゆめは君
たしかに。車の運転て性格出るらしいしね。

内藤先生
まさにそれで、目的地に着いたかより、車の運転とか会話とか、そういうところに性格が出るじゃない?

ゆめは君
あ、だからそれで歯医者さんの性格もプロセスで判断できるよって話ね。

内藤先生
そそ。車の運転みたいに人間性とか、さらには技術もそこに関わってて、それを患者さんは感じてますよって話。

ゆめは君
どこに行くかも大事だけど誰といくかってすごい大事だよね?

内藤先生
そうなんだよね。ちょっとそこまで乗せてってよくらい、目的地がすぐそこで決まってるんだったらまだ良いけど、目的地が遠かったり、複雑な道のりになればなるほど、誰と行くかってすごく大事になってくるよね。

ゆめは君
嫌いで運転荒い人だと最悪だね。

内藤先生
歯科治療の場合は、そもそも目的地が決まってない場合もあるし、途中で目的地の変更を余儀なくされる場合もあるし、色んな不確実なことが起こってくると考えると、どんな歯科医と一緒に行くかってとても大事だし、患者さんはそれを判断してるみたい。

ゆめは君
なるほど。

内藤先生
その患者さんも言ってたけど治療結果で判断するって難しいからね。歯科医でも治療後の結果だけをみて判断するのは難しい。

ゆめは君
そうなんだ?

内藤先生
見た目で分かりやすいものもあるけど、時間が経たないとわからないものもあったりしてね。ある程度は結果を見てそのプロセスがどうだったか読めるけど、プロセスを実際にみることが出来たら確実だよね。

ゆめは君
へえ~。じゃあ歯医者さんは治療プロセスに気をつけないとだね。

(次回へ続く)

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