話せるブログ 第54回 感性&思考「複数の立場から考えてみる」

この連載について
一人ひとりの答えが違う歯科医療。そんな中、話せる歯科医は、患者さんの言いなりでもなく、自分勝手でもない。科学的な根拠も大事だけど、ときに感覚やあいまいさを優先する。ではいったいどんな歯科医が話せる歯科医なのか? 私、内藤の経験や物語をとおして、話せる歯科医をひも解いていきます。ここには、これからの歯科医療における答えの決め方のヒントがあるはずです。

人は立場が違うと、
意思決定も異なることが
わかっています。

たとえば、
医師が延命治療を行う場合でも、
自分が患者さんの立場だったら
延命治療はそこまで望まないけど、
医師としてどうするかを聞かれたら、
多くの医師が延命治療を行うと答えるように。

歯科医療においても、
色んな立場があります。

患者さんの立場、
患者さんの家族の立場、
歯科医としての立場、
経営者としての立場
などなど。

だから患者さんの意思決定を
お手伝いするとき、
自分がどの立場にいるのかを
意識しています。

そして、
それぞれの立場から

考えてみます。

複数の選択肢があり、
立場の違いで、
選ぶ選択肢が異なるようなら
それはなぜかを深堀りして
明らかにしていきます。

それでたまに気づくんです。
歯科医として、
自分を守るために
その選択肢を勧めている自分に。

本当は自分は
こっちの方が良いと
思っているのに、
患者さんがたぶん
こっちを望むだろうと、

忖度している自分に。

なんで自分がそう思うのか
ちゃんと説明しないまま、
本当にそれを決定して

後悔しないだろうか。

自分の心が痛まないだろうか。

自分の立場を変えて考えると
みえてくることがあるのです。

そのなかで、
私が最も重要視している立場は、
患者さんの家族の立場です。

たまに患者さんに
「先生自身だったらどうしますか?」
と聞かれるのですが、
自分自身だと、
かなりいい加減な選択をする
傾向にあるので、

身近で大切な人だったら
自分はどうするかということを
考えるようにしています。

患者さんが子供なら、
自分の子供だったらどうするか、
患者さんが自分よりだいぶ
年上の方なら、
親だったらどうするか、
自分の身近な人で
年齢が近い人に
置き換えて考えてみます。

もちろん、
自分勝手な決定にならないように、
最終的には、
患者さんの価値観や状況を
お聞きしながら、
個別の治療方針を決定していきます。

でも自分の軸となる
選択肢は必要なんです。
だから、
身近な大切な人に対して、
自分はどんな治療をすすめるのか。
まずはそれを考えることから始めるのです。

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