話せるブログ 第38回 感性&思考「結果のつじつまが合わないとき②」

この連載について
一人ひとりの答えが違う歯科医療。そんな中、話せる歯科医は、患者さんの言いなりでもなく、自分勝手でもない。科学的な根拠も大事だけど、ときに感覚やあいまいさを優先する。ではいったいどんな歯科医が話せる歯科医なのか? 私、内藤の経験や物語をとおして、話せる歯科医をひも解いていきます。ここには、これからの歯科医療における答えの決め方のヒントがあるはずです。

患者さんが喜んでくれている
ときにもつじつまが合っていないと
歯科医はストレスや
違和感を感じることがあると
前回書きました。

それはどんなときかというと、
自分の行った治療による

自分の想定外の効果が
患者さんを喜ばせたときです。

自分の中で、治療と結果に
つじつまがあっていない。

自分の想定した結果で、
患者さんが満足してくれたり、
喜んでくれたりするのは
とても嬉しいことです。

どう感じるかは患者さん
次第なところもありますので、
その患者さんの期待値を
上回る結果を提供できた
という点では良いかもしれませんが、
自分の期待値を明らかに
上回ると、違和感を生じます。

なんでそんな結果がでたのか
自分が分かっていないと、
再現できないからです。
もし次に同じような結果を
期待されてもできるかわからない
ということになってしまいます。

このように、患者さんの感じる
結果が良くても悪くても、
診断と治療の
整合性がとれていない、
つじつまがあっていない、
こう感じるとき、歯科医は
少なからず違和感や
ストレスを感じます。

ただ実はこれが歯科医にとって
とても重要なものだと感じています。

なぜならこの違和感やストレスに
逃げずに向き合うと、
ときに自分に気づきや成長の
きっかけが与えられることがあるからです。

歯科医の立場からすると、
自分の常識の範囲内で、

つじつまが合わないことを
患者さんが言っていたりすると、
患者さんの言っていることを
切り捨ててしまいたくなります。
そんなことは理論的にありえないと。

たしかに、確率的にいうと、
専門知識の多い歯科医が
言うことは間違えていないことは
多いと思います。

ただ歯科医はすべてを
知っているわけではありません。
自分が知らないだけのことも
ありますし、まだ誰も知らない
ことだってあると思います。

まずは、先入観をできるだけ捨て、
患者さんが言っていることを
ちゃんと聞いてみる。
なんでそういう結果になったのか
患者さんがなんでそう感じたのか
違和感やストレスから
逃げずに向き合ってみると、
まれに、歯科医からしても
「なるほど!そういうことか!」
という気づきが得られることがあるのです。

だから私は、
患者さんの言っていることを
一生懸命聞くのです。
だって患者さんが自分の
知らないことを教えてくれる
ことがあるのですから。
それは患者さんのためだけでなく
自分のためでもあるのです。

(終わり)

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