話せるブログ 第51回 感性&思考「自分のバイアス(偏り)を自覚することが大事」

この連載について
一人ひとりの答えが違う歯科医療。そんな中、話せる歯科医は、患者さんの言いなりでもなく、自分勝手でもない。科学的な根拠も大事だけど、ときに感覚やあいまいさを優先する。ではいったいどんな歯科医が話せる歯科医なのか? 私、内藤の経験や物語をとおして、話せる歯科医をひも解いていきます。ここには、これからの歯科医療における答えの決め方のヒントがあるはずです。

バイアスという言葉はご存じでしょうか?

バイアスとは、
偏り(かたより)のことを言います。

人間社会においては、
何が偏っていて、
何が偏っていないのか、
それは明確なこと
ではありませんし、
偏りのない人など
いないようにも思います。

個人の偏りというのは、
その人の個性とも言えますし、
その偏りが誰かにとって
とても価値のあるもの
だったりもします。

ただ科学の世界では、
この偏りというものを
できるだけ
取り除かなければなりません。

科学は、
一般化できることと、
再現できることがとても大事。

つまり誰がやっても
同じ結果が出る
必要があるのです。

この一般化と再現性
というものが、

重要な科学において、
すごく偏った
特別のものや、

その人にしかできないものは、
取り扱いにくいのです。

歯科医療にも、
科学の要素が
かなりありますので、

このバイアス(偏り)というのは
十分に意識しなければなりません。

偏りのない人などいないと
最初に書きましたが
歯科医もそうだと思います。
皆それぞれ偏っています。

どんな性格で、
どんな環境で育ち、
どんな教育を受け、
どんな経験を持っているか。

皆それぞれ違いますので、
どこか偏っています。
科学的なものしか信じない
歯科医をいますし、
非科学的なものを
好む歯科医もいます。

患者さんにできるだけ
合わせる歯科医も
いるでしょうし、
自分の考えを
ゆずらない歯科医も
いるでしょう。

どんな歯科医が
正しくて、
どんな歯科医が
間違っているのか。
正直その答えは、
人それぞれ違いそうなので、
科学的な答えは
ないように思います。

自分が言えるのは、
話せる歯科医であるために重要なこと。

それは自分の偏りに気づいているどうか。
そして他の人の偏りを受け入れられるかどうか。

そのためには、
常にニュートラルな状態で
偏りのない自分も
持つ必要があります。

これは結構難しいことです。
気を抜くと、
すぐに先入観や偏りを
もってしまいますから。

だから個人的には
感覚的であいまいな偏りを持つ自分と
冷静で科学的に偏りを監視している自分、
2人の自分が対話しながら、
患者さんと関わっているイメージです。

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