話せるブログ 第66回 感性&思考「歯科医が行う治療の自信と過信」

この連載について
一人ひとりの答えが違う歯科医療。そんな中、話せる歯科医は、患者さんの言いなりでもなく、自分勝手でもない。科学的な根拠も大事だけど、ときに感覚やあいまいさを優先する。ではいったいどんな歯科医が話せる歯科医なのか? 私、内藤の経験や物語をとおして、話せる歯科医をひも解いていきます。ここには、これからの歯科医療における答えの決め方のヒントがあるはずです。

治療に自信のある歯科医と
治療に自信のない歯科医。

患者さんにとって
どちらが良いのでしょうか?

以前、ある患者さんが
こんなことを言っていました。

「ある歯科医院に通っていたんだけど、
そこの先生は、自信がなさそうだったんです。
治療はすごく上手だと感じたんですけど。

だからどんどん患者さんが減ったみたいで
とうとう歯科医院を辞めちゃったんです。
でも次に通った歯科医院の先生は、
逆にすごく自信満々だったんです。
治療は前の医院の先生の方が
上手だったような気がしたんですけどね。
でもすごく患者さんは多かったですね。」

確かに、患者さんからしたら
治療に自信がなさそうな歯科医は
とても不安になりますよね。
だから自信がありそうに
みえるのはある程度必要だと思います。

でもその自信が
過信の場合もあるから
注意が必要です。

過信している人は、
自分ができていないことも
できていると思っています。
できているとするレベルが
そもそも低い人もいます。

たとえば、
患者さんとのコミュニケーションでも

自分は話を聞いたつもり、
話して伝えたつもりでも
患者さんは全然聞いてもらってないし、
ちゃんと話してもらってないと
感じていたりします。
これはできていないのに、
できていると思う過信です。

やっているからといって、
それができているとは
限りません。
基本的な治療でも、
それがちゃんとできているのか
ただやっているだけなのかは
大きな違いです。
時間が経つとそれは良くわかってきます。

あくまで自分の感覚ですが、
歯科医としての自信は
経験年数によって
変動してきました。

歯科医になって
1年目や2年目で
経験年数の浅い頃は、
ちゃんとした自信は
ありませんでした。

当たり前です。
根拠となる経験や
実績がありませんから。

(もちろんそのときの
情熱やそれに伴う

根拠のない自信も
大事なことなのですが。)

3年目以降くらいになると
なんだか一通りこなせるようになって
ある程度患者さんを満足させて
帰すことが出来るようになってきます。
するとちょっと自信がついてきます。

ただ5年目以降くらいになると、
自分がうまくいったと思っていた
治療でもまた悪くなってしまう場面に
遭遇したり、治療の粗にも気付くようになります。

自分の治療した結果を
長期的にみていかないと
本当にできているかどうかは
わかりません。
その場だけをみたら
全部うまくいっているように感じます。
だから注意して経過をみないと、
たいてい過信になります。

現実に直面し
自信を失うこともありながら、
それを受け止めて
改善する努力を繰り返し、
そこからまた自信を
積み重ねる感じですね。
実際には相当努力しないと
自信を持つことなんてできませんよ。

(次回へ続く)

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