この連載について
歯科医と患者さんとの間にはギャップがある。それが不満や後悔につながることも多い。歯科医の内藤は、そのギャップを埋めるため週に一度、落ち着いて患者さんと話せる時間をつくることにした。するとそこに毎週訪れるようになった小学5年生のゆめは君。内藤とゆめは君。患者さんからのご質問やご意見をもとにした2人の気さくな会話から、歯科医の想いや常識がみえてくる。歯科医と患者さんのギャップを埋め、お互いに後悔のない歯科医療を選択するための情報が満載。
内藤先生
話せる歯科医
ゆめは君
辛口な小学校5年生
診療以外の仕事ってことね。歯科医になってから診療時間以外の時間を何に費やすかは少しずつ変わってきてはいるけどね。最初の頃は、個人のスキルアップのために勉強したり練習したりすることにに時間を費やすことが多かったかな。
そりゃそうだよ。最初練習しなかったら何もできない。
そうだよ。免許はなかったらもちろんだめだけど、免許があるからって治療ができるわけじゃない。
ペーパードライバーみないな歯医者さんもいるの?ペーパー歯科医。
そりゃいるよ。だってちゃんとやろうと思ったらそんなにすぐにできることではないと思うから。
そう。だから最初のうちはまずできることを増やしていかないとね。診療時間以外の時間はそのために使ってたかな。
もちろん今もスキルアップに使う時間はあるけどね。外からどんどん知識や技術を仕入れることより、自分の中で整理している時間が増えたかな。そしてそれを院内のスタッフと共有したり、外に情報発信したり。
外への情報発信としては、ブログやツイッターでの情報発信、所属医院のサイトの記事をつくったりしているよ。
そっか、そういう発信する作業は診療時間以外でやっているんだね?
大変だけど、それは自分のスキルアップにもつながるし、患者さんとの信頼関係が強くなることもあるから。
うん。ブログを読んでくれている患者さんとは共通認識をつくりやすいからね。それに発信を続けていると、それを求める患者さんが集まってくるようになるし。
そっか。出会いたい人同士が出会うようになるって感じか。
情報の整理や発信以外にも、所属している医院の仕組みづくりとか、スタッフが困っている問題を解決する方法を考えるとか、最近だと入籍したスタッフのお祝いで絵を描いたりとか。今の自分の立場でも色々やらなきゃいけないことはあるね。
そうだね。先生は今のところ勤務医という立場だからまだ少ないけど、開業医の場合は、診療は全体の仕事の3分の1くらいになるって言われているよ。
え?3分の1?診療以外の仕事の方が多いじゃん。(=゚ω゚)ノ
(次回へ続く)
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