話せるブログ 第88回 感性&思考「患者さんが困っていないときの治療決断」

この連載について
一人ひとりの答えが違う歯科医療。そんな中、話せる歯科医は、患者さんの言いなりでもなく、自分勝手でもない。科学的な根拠も大事だけど、ときに感覚やあいまいさを優先する。ではいったいどんな歯科医が話せる歯科医なのか? 私、内藤の経験や物語をとおして、話せる歯科医をひも解いていきます。ここには、これからの歯科医療における答えの決め方のヒントがあるはずです。

「痛い。」
「噛めない。」
「見た目が悪い。」

そのような患者さんが訴えている
困りごとを解決したり、改善し、
生活の質を高めることは、
私たち歯科医の重要な仕事です。

患者さんが困っているとき、
治療方法の選択で悩むことはあっても、
治療すること自体への決断には
あまり悩むことがありません。

それは患者さんも、歯科医も、
治療の必要性を共有しやすいからです。

ところが治療すること自体を悩む場面もあります。
それは患者さんが困っていないときです。

歯科医は、患者さんが今気づいていない、
(症状として自覚していない)
問題点もみえていることがあります。

その問題点について、
積極的に治療するかどうか、
この決断については悩むことがあります。

歯科治療には多くの場合、
メリットとデメリットが

セットでついてきます。

例えば、
痛みが取れるというメリットがあるから
患者さんは歯を削るとか、
歯の神経と取るとか、
歯を抜くとか、
苦痛な治療を受けるというデメリットを
受け入れることができます。

当たりまえですが、
もし何もメリットがないのに
とりあえす歯を削る歯科医がいたら
それは受け入れられないでしょう。

何かしら今より良くなるために
治療を受け入れることができるのだとすると、
もし患者さんが困っていない、
つまり患者さんは治療を受ける必要性を
感じていない場合には
治療の必要性を十分に患者さんに説明し
共有しておかなくてなりません。

特に治療結果が不確実な場合や、
治療することと生活の質が上がることが、
必ずしもリンクしないことがある場合には
治療の決断はとても難しくなりますね。

治療に入った結果、
患者さんは今まで困っていなかったのに、
逆に困り出すこともあり得るのですから。

(次回へ続く)

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